二次障害の理解と支援

病的不安解消への3つの近道ー身体化・行動化・言語化

問題行動を起こしているこどもは病的不安を抱えていることが実は多くてまずはその病的不安を下げることが非常に重要だったりします。

病的な不安を抱えているとそれらを適切に言語化できない時に不定愁訴などの身体症状(身体化)や問題行動(行動化)を示してしまうことがあります。

T.M.Achenbachの評価システムという不適応症状を示す子どもの状態を知る質問紙のアセスメントがあります。子ども用・保護者用・教師用の3種類あります。集計結果のプロフィール表には正常域・臨界域・臨床域が評価され子どものストレスの状態が一目でわかります。

このAchenbachの評価システムを使って1000事例以上扱った研究者によると問題行動を起こしている子どものほとんどが病的不安を持っていたということでした。

だから、問題行動の表面にとらわれず、彼らの病的不安を下げることにまず関心をもつことが非常に重要になってきます。

人は不安を感じた時に何とか解消しようとしますが、その反応は大体3つの方向に分かれます。

一つ目は身体化です。おなかが痛くなったり頭が痛くなったり不定愁訴など身体に現れることを言います。

二つ目は行動化です。赤ちゃん返りなどの対抗行動、食行動(過食・拒食)、描画行動(不安定な絵を描く)抜毛、非行、暴力、飲酒、買い物行動など多くの行動が例として挙げられます。

身体化、行動化しているときは不安をこころで捉えられずに意識下できていない状態で起こります。うまく自分のつらさを表現できればいいのですがね。それがうまくできないのでこうやって抑圧された形で出てしまうのですね。

不安を意識し、悩み、それを言語に直していくことを体験化・言語化と言います。言語化への支援は病的不安の解消になります。

行動化、身体化せざるを得ない状況下にいる子どもたちの支援を考えるとき「問題行動にどのように対処するのか」という表面的な視点ではなく「この子がなぜ身体化・行動化せざるを得ない状況であったのか」という内面について理解していくことが大切です。そのためには前後の出来事や環境因などを総合的に考慮・推測することが大切です。

問題行動への対応は大変ですが問題行動は本人を理解する大きなヒントにもなりうるので実は歓迎すべきものなのかもしれません。

巧みにしゃべることのできる大人だって不安が大きすぎるときにはうまく言葉にできなくて無意識に身体化・行動化して不安を解消しようとします。子どもなら、なおさらそうなります。

大きなアンテナを付けて子どもたちの行動化や身体化を一緒にことばで整理していく、つまり体験化・言語化していくことが大切です。

つまり不安を意識し、悩み、それを言語に直していく作業を一緒にしていくことです。言語化への支援ですね。これが病的不安解消への近道になります。

 

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